Sophist Almanac

世界について知りたいとき

性暴力は他人事なんかじゃない。

性暴力にたいする無知は

これほど浸透している。

 

こんな他人事なコメントに・・・

f:id:classlovesophia:20170702132651p:plain

 

<性暴力>「女性に非なし」カビラさんが偏見一喝、大絶賛 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 最後まで抵抗しなかったのが悪い、と娘や妻に言えるのか--。性暴力を扱ったNHK情報番組「あさイチ」で、死ぬ気で抵抗すれば被害を防げたなどとする視聴者の声をゲストが明快に否定し、話題となっている。それにしても性暴力では被害者にも非があるという偏見、なぜかくも根強いのか。【坂根真理、上東麻子】

 「無関係ですか? 性暴力」と題し先月21日に放映された同番組では有働由美子アナウンサーが視聴者の意見を読み上げた。「激しく抵抗すれば避けられる」「性交が成し遂げられたのは女が途中で諦め、許すから」「被害者でありながら落ち度がある場合がある」

 これに対し、ゲストでタレントのジョン・カビラさんは「あり得ない」と首を振り、丁寧な言葉で一刀両断。「男はオオカミ」という意見には「オオカミは一夫一婦制で添い遂げる生き物」と機知を利かせて切り返した。番組を受けてネット上で「男性の暴言を一喝した」など称賛があふれた。カビラさんの事務所はツイッターで「大きな反響に驚いています」と謝辞を投稿した。

 20代前半で職場の上司にレイプされたという東日本の女性(30)が、毎日新聞の取材につらい過去を初めて語った。「やっと就いた仕事を失うかもしれない」と頭が真っ白になり、抵抗できなかった。交際相手や親、女性警察官に「なぜ逃げなかったのか」と責められ、しばらく外出ができず会社を退職。今も時々恐怖に襲われるなど心に深い傷を負っている。

 性暴力の原因を被害者に帰す考え方は昔も今も変わらずある。

 千葉大医学部の学生ら4人が女子学生に集団で性的暴行を加えたとされる昨年9月の事件でも、ネット上で「男と飲んで意識を失うなんて自業自得」「女のせいで男が被害者になる」など中傷が相次いだ。フリージャーナリストの詩織さんが、元TBS記者に抵抗できない状態で強姦(ごうかん)されたと今年5月に訴えた際も、詩織さんを責める声が多数ネット上に投稿された。

 NHKによると「あさイチ」放映中に2500件超の反響があった。ネット上ではなく公共放送でも被害者に非があるとする一般視聴者の意見が複数紹介され、偏見の根深さが浮き彫りとなった。

 「あさイチ」で共演した武蔵野大の小西聖子(たかこ)教授(臨床心理学)は「男性の立場で明快に語ってくれてありがたい」とカビラさんを評価。偏見が消えない理由について「2次被害を恐れ被害者が体験を語らないことで、偏見が増幅する悪循環があるのではないか。人は経験したことがない他人の体験を、いとも簡単に批判する。想像力や共感力の欠如も一因だ」と指摘する。

 性暴力被害者を支援するNPO法人「しあわせなみだ」は番組を受けてカビラさんを招き、「『抵抗しなかった君が悪い』と言えますか?」と問いかけるイベントを今月、東京都内で計画。中野宏美代表は「女性を性的所有物と考える男性は多い。加害者の75%は被害者と知り合いで、抵抗できず声を発することができない現実がある」と訴えている。