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2020年9月18日、アメリカ最高裁の裁判官ギンズバーグさんがなくなりました。
Justices 最高裁判所の裁判官を (justice) と呼びます。その国の正義をつかさどる裁判官です。
なんかギャングスタのラッパーみたいな Notrious RBG というイカつい名前でレスペクとされ、愛されているルース・ベイダー・ギンズバーグ裁判官です。
弁護士時代の彼女の活躍は、昨年、映画にもなりました。
たった50年前のアメリカの話。女性はクレジット・カードを作れない。仕事を選べない。家庭に入ることを強制されていた、そんな時代に。
そして、最高裁判所の裁判官に。
なぜ、ギンズバーグ判事がノートリアス RBC と呼ばれるようになったのかはこちらのページで。
昨年のドキュメンタリーもかっこいい !
ガンと闘いながら、トランプの退任まではぜったいに現職を退かないと明言していたのですが、
支持者たちから法と道徳の先導者とみなされているリベラル派のギンズバーグ判事は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の指名によって定員9人の連邦最高裁判事が保守派寄りに傾くことを警戒し、トランプ氏の退任までは現職を退かないことを明言している。
そう。共和党大統領指名の裁判官が五名、民主党大統領指名の裁判官が四名。
それが、数日前のギンズバーグさん死去で、5 vs. 3 に。
現在の米最高裁の構成。上の5人が共和党大統領が指名した「保守」とみなされ、下の3人が民主党大統領に指名された「リベラル」とみなされる。上段左のジョン・ロバーツ最高裁長官は、中道寄りの判断をすることもある。上段右の2人は、トランプ氏の指名で任官した。
でも、大統領選挙の二か月前までギンズバーグさんががんばってくれたから、新裁判官の指名は大統領選挙後だなー、とおもってたら、
なんと常識破りのトランプさんが昨夜、「大統領選挙の結果は、連邦最高裁判所で争われることになる」と豪語していて、夕食中に、飲んでいたビールを思いきり吹き出しそうになりました。
選挙する前から、自分の敗北を前提にして、選挙結果は裁判で争う。だから裁判官は自分で指名する。という二重三重に民主主義をクズにするような発言をしていて、あきれました。びっくりですね。
NHK 2020年9月24日 12時05分
アメリカのトランプ大統領は「大統領選挙の結果は、連邦最高裁判所で争われることになる」と述べ、郵便投票の集計などをめぐって法廷闘争になる可能性があるという認識を示し、大統領選挙の前に最高裁判事の指名と承認を行う必要があると強調しました。
アメリカ連邦最高裁判所のギンズバーグ判事が亡くなったことを受けて、トランプ大統領は、26日に後任の判事を指名するとして、11月の大統領選挙までの承認を議会に求めています。
しかし野党・民主党や、与党・共和党の一部は、選挙で選ばれる次の大統領が指名すべきだと反対しています。
これについてトランプ大統領は23日、民主党が利用を呼びかけている郵便投票が不正につながると改めて主張したうえで「民主党は詐欺を行おうとしていて、連邦最高裁で争われることになる」と述べ、郵便投票の集計など、選挙結果をめぐって法廷闘争になる可能性があるという認識を示しました。
そして「だからこそ、9人の判事がそろうのが非常に重要だ」と述べ、およそ40日後に迫った大統領選挙の前にみずからが判事を指名し、議会で承認する必要があると改めて強調しました。
トランプ大統領は、亡くなったリベラル派のギンズバーグ判事の後任に、保守派の判事を指名すると見られていて、大統領選挙の結果をめぐる法廷闘争も視野に、後任判事の人事を急ぐ構えを示しました。
バイデン候補「判事の指名 権力の乱用だ」
トランプ大統領が大統領選挙の前に連邦最高裁判所の判事を指名するとしていることについて、野党・民主党のバイデン候補は23日、同行の記者団に対して、「今回の指名は大きな影響を及ぼすもので、国民が意見を言う機会があるべきだという建国の理念に反している。権力の乱用であり、判事の指名が社会保障などに与える影響をよく考えなければならない」と述べて批判しました。
経営がヤバくなると訴訟をおこしてきたトランプさんらしいといえば、そうなんですが、
あと一か月で、指名して承認なんて、無理に決まってるし、そして選挙前にそんなことができるわけないし、しかも選挙前だからこそ、そもそも、そんなことしちゃいけないんですよ。それは前のアリート判事の時の指名で共和党が主張したことでした。
まあ、これで、トランプが選挙で負けたとしても、オレは裁判おこして、あわよくばカネとってやるぞ、と言ってるようなもので、なんというか・・・。
もし、「うみせんやません」大富豪ビジネスマンが、アメリカ大統領になったなら、
という壮大な実験が、
今アメリカで行われている気がします。
日本の最高裁判所の裁判官は !?
日本では、それ以前な問題で、
日本には最高裁の裁判官が15人もいるけど、その15人すべてが、安倍総理大臣が任命した裁判官ばかり。司法が安倍内閣でできていると言っても過言ではないよね。そして、この最高裁で安倍政権に少しでも不利な判決がでるとも思えない。こういうのが日本の司法「ジャスティス」って、なんかおかしいでしょ。国民がもっと司法に興味を持たないと、日本の司法はジャスティスどころじゃなくなるよ。
氏名 | 任命年月日 | 退官予定日 | 修習期 | 学歴 | 前職等 | 任命した内閣 | 担当小法廷 | 不信任率 |
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池上政幸 | 2014年10月2日 (平成26年) |
2021年8月28日 | 29期 | 東北大学法学部卒 | 大阪高等検察庁検事長 | 第2次安倍内閣 (改) | 第一小法廷 | 9.56% (2014年) |
大谷直人 (長官) |
2015年2月17日 (平成27年) |
2022年6月22日 | 29期 | 東京大学法学部卒 | 大阪高等裁判所長官 | 第3次安倍内閣 | 第二小法廷 | 8.64% (2017年) |
小池裕 | 2015年4月2日 (平成27年) |
2021年7月2日 | 29期 | 東京大学法学部卒 | 東京高等裁判所長官 | 第3次安倍内閣 | 第一小法廷 | 9.36% (2017年) |
木澤克之 | 2016年7月19日 (平成28年) |
2021年8月26日 | 29期 | 立教大学法学部卒 | 東京弁護士会所属弁護士 | 第3次安倍内閣 (1改) | 第一小法廷 | 8.72% (2017年) |
菅野博之 | 2016年9月5日 (平成28年) |
2022年7月2日 | 32期 | 東北大学法学部卒 | 大阪高等裁判所長官 | 第3次安倍内閣 (2改) | 第二小法廷 | 8.72% (2017年) |
山口厚 | 2017年2月6日 (平成29年) |
2023年11月5日 | - | 東京大学法学部卒 | 早稲田大学大学院法務研究科教授(刑法) 第一東京弁護士会所属弁護士 |
第3次安倍内閣 (2改) | 第一小法廷 | 8.62% (2017年) |
戸倉三郎 | 2017年3月14日 (平成29年) |
2024年8月11日 | 34期 | 一橋大学法学部卒 | 東京高等裁判所長官 | 第3次安倍内閣 (2改) | 第三小法廷 | 8.53% (2017年) |
林景一 | 2017年4月10日 (平成29年) |
2021年2月7日 | - | 京都大学法学部卒 | 英国駐箚特命全権大使 株式会社三菱東京UFJ銀行顧問 |
第3次安倍内閣 (2改) | 第三小法廷 | 8.07% (2017年) |
宮崎裕子 | 2018年1月9日 (平成30年) |
2021年7月8日 | 29期 | 東京大学法学部卒 | 第一東京弁護士会所属弁護士 | 第4次安倍内閣 | 第三小法廷 | 未審査 |
深山卓也 | 2018年1月9日 (平成30年) |
2024年9月1日 | 34期 | 東京大学法学部卒 | 東京高等裁判所長官 | 第4次安倍内閣 | 第一小法廷 | 未審査 |
三浦守 | 2018年2月26日 (平成30年) |
2026年10月22日 | 34期 | 東京大学法学部卒 | 大阪高等検察庁検事長 | 第4次安倍内閣 | 第二小法廷 | 未審査 |
草野耕一 | 2019年2月13日 (平成31年) |
2025年3月21日 | 32期 | 東京大学法学部卒 | 第一東京弁護士会所属弁護士 | 第4次安倍内閣 (1改) | 第二小法廷 | 未審査 |
宇賀克也 | 2019年3月20日 (平成31年) |
2025年7月20日 | - | 東京大学法学部卒 | 東京大学大学院法学政治学研究科教授(行政法) | 第4次安倍内閣 (1改) | 第三小法廷 | 未審査 |
林道晴 | 2019年9月2日 (令和元年) |
2027年8月30日 | 34期 | 東京大学法学部卒 | 東京高等裁判所長官 | 第4次安倍内閣 (1改) | 第三小法廷 | 未審査 |
岡村和美 | 2019年10月2日 (令和元年) |
2027年12月22日 | 35期 | 早稲田大学法学部卒 | 最高検察庁検事 法務省人権擁護局長 消費者庁長官 |
第4次安倍内閣 (2改) | 第二小法廷 | 未審査 |
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平等と自由のため闘い、未来へ語った……故ギンズバーグ判事が残した言葉 - BBCニュース