022-20210902 Restoration
Today's VOA
これは行ってみたい !!!
Jul. 09, 2021 Business Insider Japan
コロッセオとして知られ、イタリアの有名なランドマークである「フラウィウス円形闘技場(Flavian Amphitheatre)」は、ウェスパシアヌス帝の時代に建設が始まった。
Artnet Newsによると、建設は紀元72年に始まって完成までに8年近くがかかり、450年以上にわたって世界最大の円形闘技場だった。
その後、コロッセオは闘技場から観光スポットに変わり、アリーナ下の迷路のような通路がある地下部分は閉鎖された。コロッセオを訪れる年間700万人の観光客は、地下部分については、内部に入ることなく上から見下ろすだけだった。
しかし、イタリアの文化省は2021年6月、コロッセオの地下部分の修復を発表した。現在、観光客は、以前は閉鎖されていた場所を探索できる
ローマのコロッセオで新しく公開された地下部分。
コロッセオ考古学公園のフェイスブックへの投稿によると、2021年6月25日の記者発表で、メディア関係者がコロッセオの地下を歩いた。6月26日から一般公開されている。
地下部分は、コロッセオのステージ上で行われるアクションの舞台裏だ
一般公開されたトンネル。
Artnet Newsによると、コロッセオでは剣闘士の戦いや野生動物の狩猟、公開処刑が行われていた。
CNNによると、地下部分は剣闘士や動物が戦いへ行く前に待機する舞台裏としての役割があったという。 「ここは、ステージ上で行われるショーの舞台裏だ。準備のための場所で、エレベーターやリフトで小道具、人、動物を運んでいた」と、コロッセオ考古学公園のアルフォンシーナ・ルッソ(Alfonsina Russo)ディレクターはCNNに語った。
コロッセオの建設当時、地下部分は木製の舞台で覆われていた。その後は舞台が壊されて、現在はほとんどの場所に太陽光が差し込んでいる
築後2000年の地下通路。かつて、この上には木製の舞台があった。
ヒストリーチャンネル(History Channel)によると、20世紀までに、天候、地震などの自然災害、破壊行為によって、コロッセオの大部分が破壊された。舞台もコロッセオの2000年間の歴史の中で壊されたと紹介している。舞台がないため、 訪問客は地下通路を見下ろすことができた。
現在は、かつて剣闘士が歩いていた地下を歩くことができるように、木製の歩道が作られている
一般公開された地下部分を歩く観光客。
Artnet Newsによると、長さ約160メートルの木製通路が地下に設置され、訪問客は剣闘士や動物が戦いの前に待機していた場所を歩くことができる。
地下の公開は、10年におよぶコロッセオ全体の修復プロジェクトの一環だ
2020年6月、コロッセオで修復作業を行う作業員。
Artnet Newsによると、地下の修復は、3段階ある修復プロジェクトの1つだ。
プロジェクトの資金2980万ドル(約33億円)は、イタリアのファッションブランド、トッズ(Tod's)から提供を受けた。2018年に専門家のチームが地下の修復を開始していた。
築2000年の地下の修復では、何世紀もの間に積もったホコリや堆積物、微生物を洗い流す作業が行われた
専門家チームは、地下の修復に3年以上をかけた。
CNNによると、この地下部分の修復では、考古学者、地質学者、修復士、エンジニア、建築士から成るチームが、画像調査とサーフェイス・マッピングを行った。
新しくできた通路の目的は、歴史学者や考古学者、一般の人々が、コロッセオの歴史に足を踏み入れられるようにすることだ
コロッセオの地下を歩く観光客。
Artnet Newsによると考古学公園のルッソは「ここにある石の一つ一つは、紀元80年の完成から最後の公演が行われた紀元523年までの間、コロッセオの舞台下で起きたあらゆることを見てきた証人だ」と述べている。
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